【ベジファースト】食べ順でダイエットの効果的なやり方とは?おすすめのレシピと必要量
目次
ベジファーストとは? 食べ順でダイエットにも
こんにちは!ライターのKEIです。
「ベジファースト」という言葉を知っていますか? 「食べ順ダイエット」として知っている人も多いかもしれません。
「ベジファースト」とは、食事の際、「野菜(ベジタブル)」を「最初(ファースト)」に食べること。
ダイエット方法の一つとして紹介されることも多いものです。
野菜を最初に食べると良い理由とその効果
野菜を最初に食べることで、どんな効果があるのでしょうか?
ベジファーストの鍵は、野菜の他、海藻やきのこにも豊富に含まれる「食物繊維」、特に「水溶性食物繊維」です。
ベジファーストの仕組みをごくシンプルに説明すると、(水溶性)食物繊維を豊富に含む野菜などの食材を最初に食べることで、過食を防ぎ、さらに脂肪が蓄積されることを防ぐことが期待されるのです。
その仕組みをもう少し詳しく見ていきます。
「脂肪」が蓄積する仕組みは食事と血糖値にあった!
ここには、食事の際の「血糖値」が関係しています。
食事をすると、消化吸収により血液内にブドウ糖が増え、血糖値が上昇します。
すると、血糖値を抑制する働きを持つ唯一のホルモン「インスリン」が分泌されます。
インスリンは、ブドウ糖をエネルギーとして使ってくれるホルモンで、ヒトが生きていくために必要不可欠な存在です。
ただ、エネルギーとして使われなかったブドウ糖は、インスリンにより、肝臓や筋肉に「グリコーゲン」として貯蔵されるか、脂肪として蓄積されてしまいます。
そして、食事の際、急に血糖値が上昇すると、ブドウ糖のエネルギー利用が追いつかず、脂肪として蓄積されやすくなってしまうのです。
水溶性食物繊維が脂肪の蓄積を防ぐ?
血糖値の急上昇を防ぐためには、まず、血糖値を上げにくい食材から食べ始め、よく噛んで時間をかけて食べることが効果的なようです。
水溶性食物繊維は、水を含むとゼリー状になり、他の食材を消化吸収させにくくしたり、満腹感を得やすくしたりという働きがあり、この点でも血糖値の急上昇を防いでくれます。
さらに、さまざまな研究により、水溶性食物繊維には、血糖値の急上昇を防ぐ働きがあることが指摘されています。
こういった特徴により、食事の際に最初に(水溶性食物繊維を含む)野菜などの食材を食べることで太りにくいと、ダイエットの方法にもなっているのです。
水溶性食物繊維はどれぐらい必要? 食物繊維摂取の注意点
水溶性食物繊維が豊富に含まれる食材には、どのようなものがあるのでしょうか?
一般的に、根菜類、海藻などには食物繊維が豊富なイメージがあります。
ただ、食物繊維には、水溶性食物繊維の他に「不溶性食物繊維」という食物繊維もあります。
この2つの食物繊維の違いについて、先に知っておきたいと思います。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、水に溶けやすく、水を含むとゼリー状になります。
その働きは、前述の通りです。
不溶性食物繊維
一方の不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、水を含むとかさを増すという性質があります。
そして腸内で、ヒトの体に不要な物質、有害な物質を吸着して排出したり、腸内環境を整えたりという働きをします。
不足しがちな食物繊維、推奨される摂取量とバランス
かつて、食物繊維がヒトの体に不要な物質とされていた時代もありました。
しかし今は、食物繊維はヒトの体に必要不可欠な存在とされています。
しかし、ライフスタイルや食生活の変化により、現代人の食物繊維の摂取は不足気味です。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、18歳~69歳男性の食物繊維の食事摂取基準の目安量(g/日)は20g、女性は18gとされています。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の目安量は定められていませんが、一般的に、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の摂取バランスとしては、1:2を目安とすると良いようです。
野菜、海藻、きのこ……水溶性食物繊維が豊富に含まれる食材とは?
以下に、食物繊維の豊富なイメージがある野菜、きのこにおいて、実際に水溶性食物繊維が豊富な食材と100gあたりの含有量をあげました。
何も記載がない場合は生の状態の含有量です。
藻類は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を分けて測定することが難しいようですが、水溶性食物繊維が豊富な食材であるため、食物繊維の含有量が多いものを100gあたりの含有量とともにあげています。
ここにあげたものだけが良いというわけではなく、ベジファーストの中で、ここにあげた野菜やきのこなども加えるといったスタンスで、ご活用ください。
参考:食品成分データベース(文部科学省)
水溶性食物繊維が豊富な野菜、きのこ
ドライトマト:6.0g
切干しだいこん:5.0g
ごぼう:3.0g
金時ニンジン:2.0g
あしたば:2.0g
オクラ:2.0g ※ゆでた状態
※乾物は水に戻す前の100g中の含有量であることに注意。
しろきくらげ(乾):19.0g
あらげきくらげ(乾):6.0g
乾しいたけ(乾):3.0g
なめこ:1.0g
※乾物は水に戻す前の100g中の含有量であることに注意。
食物繊維が豊富な藻類
粉寒天:79.0g
角寒天:74.0g
ほしひじき:52.0g
ながこんぶ:37.0g
乾燥わかめ:33.0g
※水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の総量であることを踏まえても、豊富な含有量。
ベジファーストの効果を最大限引き出すやり方
以上のような野菜、きのこ、海藻は、水溶性食物繊維の含有量が特に多くなっているので、ベジファーストで効果を出したい場合、積極的に取り入れると良いでしょう。
さらに、ベジファーストで効果を出したい場合、次のような点に注意しましょう。
よく噛んで、血糖値の上昇を緩やかに、満腹感を出す
野菜はもちろん、その後の食事も含めよく噛むことが大事です。
先程も説明しましたが、しっかり噛むことでも、血糖値の急上昇を多少防ぎますし、満腹感が出やすいので過食も防げます。
早食い、大食いをしてしまうと、せっかく水溶性食物繊維を摂っても、その働き以上にブドウ糖が増えてしまいます。
野菜の次は植物性タンパク、動物性タンパク、最後に炭水化物
野菜の次は、
植物性タンパク質→動物性タンパク質→炭水化物
という順番で食べましょう。
血糖値の急上昇を防ぐことに加え、カロリーが低めのものから食べていくことで、摂取カロリーを抑えつつ満腹感を出すことができます。
ちなみに、いくらカロリーを抑えたいからといって、野菜だけで済ますのはおすすめできません。
ビタミンやミネラル、食物繊維などを豊富に含む野菜、体を作るタンパク質、そして生きるためのエネルギー源となる炭水化物という、体に必要な栄養素をバランスよく適量で摂ってこそ、健康的に美しい体でいられるのです。
旬の食材を使い、季節に合った食べ方を
食材の含有成分も大事ですが、その時期に最も栄養価が高い、旬の食材を摂るということはもっと大切です。
また、調理方法も季節ごとに工夫しましょう。
特に、体の冷えやすい冬場にサラダばかり食べていると、体をさらに冷やしてしまったり、体を冷やしやすい夏野菜に偏ってしまったりしがちなので、温野菜サラダや具沢山スープなどに変えるのもおすすめです。
野菜を摂るというとサラダのイメージが強いですが、おひたしや煮物、ディップなどバリエーションを広げると、ベジファーストが楽しくなります。
冬におすすめ!ベジファーストの簡単レシピ
ベジファーストの参考に、寒い季節でもベジファーストを実践しやすいレシピを紹介します。
温野菜のサラダ
旬の野菜や、その時ある野菜を食べやすい大きさに切って茹で、ドレッシングやマヨネーズで混ぜ合わせます。
生野菜のサラダより体を冷やしませんし、葉野菜は生よりも量を食べることができます。
今回、水溶性食物繊維の多いオクラ、ニンジンに合わせ、カボチャ、キャベツを使って作ってみました。
ニンジンは金時ニンジンの方が含有量は高いですが、今回は普通のニンジンです。
カボチャの収穫自体は夏ですが、保存のきく野菜であり、栄養価が豊富なため、冬至にカボチャを食べると健康でいられるという風習があるほど。
冬にもぜひ取り入れたい野菜です。
キャベツは、他の葉野菜でも代わりになります。
水溶性食物繊維の含有量(100g中、生の状態)
オクラ1.4g
ニンジン2.1g
カボチャが0.7g
キャベツが0.4g
全体をマヨネーズで和え、ガーリックチップスを載せています。
乾物の中華風スープ
切干し大根、干ししいたけ、そしてニンジンを使ったスープです。
切干し大根と干ししいたけはいったん水で戻し、細かく切ります。
ニンジンも千切りに。
切干大根と乾ししいたけを戻したときに使った水は、旨みが出ているので、そのままスープに使います。
戻し汁が足りなければお湯を足し、具材をすべて入れ、味付けに中華だし、醤油、ショウガ、塩胡椒をお好みで。
味がしみて具が柔らかくなるまで火を通します。
切干し大根、干ししいたけ、ニンジンともに、前述の通り、水溶性食物繊維が豊富な食材で、たっぷりと水溶性食物繊維がとれるレシピです。
味付けは、この他にも、味噌を入れたり、辛みを足したりしても良さそうです。
忙しくても簡単!スープ、味噌汁に粉寒天をプラス
忙しくてしっかり料理をする時間がないというときのおすすめは、粉寒天。
味噌汁やスープにこの粉寒天を入れるだけで、水溶性食物繊維を補給できます。
味は変わらず、食感も量が多いと若干とろみが感じられる程度で、ほとんど変化はありません。
たとえば朝ごはん、わかめの味噌汁に入れるとわかめ+粉寒天でより良いですね。
外食、総菜、自炊、それぞれのベジファースト
ベジファーストを行う場合、一番やりやすいのは、実は外食かもしれません。
ランチセットや定食では、サラダや野菜のお浸しがついたものが選べることが多いですし、タンパク質、炭水化物もきちんと摂れるでしょう。
また、飲み会などでは一品ずつ料理を頼めるので、食べ順を意識しやすいのではないでしょうか。
コース料理では、基本の流れが前菜の野菜、メインのタンパク質、〆の炭水化物という順になっているので、食べ過ぎさえ気を付ければ、意外とベジファーストを実践できます。
逆に、お惣菜を買ったり、家で料理をしたりする場合は、野菜、タンパク質、炭水化物のバランスが摂れるように気を付けましょう。
ベジファーストを実践することで、日常の食生活も改善できるのではないでしょうか。
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