【管理栄養士ママ監修】つわり・便秘・貧血におすすめな食材と簡単レシピ

こんにちは!
管理栄養士で新米ママのYukineです。
前回は、妊娠中の食事のポイントについてお伝えしました。
前回の記事:【管理栄養士ママ監修】妊娠中に必要な栄養素と5分でできる簡単レシピ
今回は、ほとんどの妊婦さんが経験する「マイナートラブル」との付き合い方について、お伝えします。
マイナートラブルとは、妊娠中にあらわれるさまざまな不快症状のことをいいます。
私も、つわりに始まり、立ちくらみ、息切れ、むくみ、眠気などなど、さまざまな症状に見舞われました。
特に、妊娠後期に入ると貧血とむくみがひどく、鏡を見ると毎日青ざめたプーさんのようで愕然としたことを覚えています。
その時は、こうやって老化が進んでいくのか……とショックを受けたものですが、今はあの頃がウソのように元通りです!
こうしたマイナートラブルも上手に乗り切るコツを押さえて、できるだけ万全な状態でお産を迎えたいですね。
むくみや便秘などのマイナートラブルとの上手な付き合い方
妊娠中は、眠気やめまい、便秘、むくみ……妊娠初期から出産まで、何らかのマイナートラブルに悩まされるものです。
妊娠するまでは感じたことのない症状に、驚きや不安を抱えてしまう人も多いと思います。
原因はホルモンバランスの変化によるものや、お腹が大きくなることに伴って起こるものなどさまざまですが、いずれにしても、一時的なものがほとんどです。
今回は、マイナートラブルの中でも多くの妊婦さんが経験する、「つわり」「便秘」「貧血」とうまく付き合うための、食事のポイントをまとめてみました。
つわり
つわりは妊娠初期から発症し、吐き気や嘔吐、唾液分泌の亢進、臭いに敏感になるなどの症状があらわれます。
つわりでつらいときは、「食べられるものを、食べられるときに、食べられるだけ食べる」というのが原則です。
空腹になると気持ち悪くなることが多いため、少量を何回かに分けて食べたり、移動中は水分や飴などを持ち歩くようにするとよいでしょう。
飴はできれば白砂糖を使っていないものがおすすめです。
白砂糖は身体を冷やし、免疫力の低下や、便秘、貧血にもつながるので控えるようにしましょう。
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つわり中は酸味があるものは、わりと食べやすくなります。
酢の物やマリネ、南蛮漬け、トマトスープなどがおすすめです。
いつものサラダや焼き魚にレモンを絞るだけでも、ぐっと食べやすくなると思います。
果物もおいしく感じられますが、身体を冷やさないよう食べ過ぎには注意したいですね。
つわり中は味だけでなく、においにも敏感になります。
特にごはんが炊けた匂いや、油もののにおいが苦手になる人が多いようです。
ごはんはまとめて炊いて、冷凍しておくといいですね。
白米が食べにくい場合は、酢飯やチャーハン、リゾットにすると食べやすくなるかもしれません。
揚げ物は控えて、炒め油には香りが気にならない白胡麻油や米油を使用するとよいと思います。
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また、麺類やスープなどは冷やして食べると、匂いも少なく食べやすくなります。
どうしても調理が難しい場合は、レトルト食品を利用するのもよいでしょう。
つわりの時期はなかなか思うように食事が摂れず、赤ちゃんに栄養が足りているのか心配になるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは、お母さんに蓄えられている栄養で十分に育っていきます。
あまり細かいことは気にせず、体調に合わせて無理なく過ごすことが大切です。
ただ、「水分も摂取できない」「体重が急激に減少している」「尿の量が減った」といった症状が見られた場合は、妊娠悪阻という病的な状態になっている可能性があります。
妊娠悪阻は治療が必要なため、早めに産婦人科を受診しましょう。
便秘
一般的に女性に多い便秘ですが、妊娠すると、よりいっそう便秘になりやすくなります。
子宮が大きくなって腸を圧迫したり、ホルモンの影響で腸のぜん動運動が低下することなどが原因とされています。
便秘になるとお腹が張ってつらいだけでなく、たまった老廃物により、悪玉菌が増加し腸内環境を悪化させたり、さらには肌荒れ、肥満にもつながります。
便秘には、食物繊維の摂取と十分な水分補給、適度な油分の摂取が必要です。
食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があり、理想的な摂取バランスは「不溶性:水溶性=2:1」とされています。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維には腸の運動を活発にさせたり、便のかさを増やす働きがあり、豆類や穀類、芋類など、いわゆる繊維質な食品に多く含まれています。
一方、水溶性食物繊維は善玉菌のエサとなり腸内環境を整える働きがあります。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維を多く含む食品には、ヌルヌル、ネバネバしている特徴があり、海藻類や里芋、果実類に多く含まれています。
ゴボウや納豆、オクラは、これら2種類の食物繊維がバランスよく含まれているおすすめの食材です。
特に、納豆には善玉菌を増やす納豆菌も含まれているのでおすすめです。
また、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含む食品も摂り入れられるといいですね。
オリゴ糖は、きな粉や甜菜、いんげん、ごぼうなどに多く含まれています。
料理に使うお砂糖を甜菜糖にしてみるのも、とり入れやすくていいですね。
貧血
妊娠中は体重が増えるのに伴って血液量が増えますが、赤血球に比べて血液の液体成分の量が増えるため、血液が薄まり貧血が起こりやすくなります。
また、胎盤や赤ちゃんの成長に優先的に鉄分が使われるため、お母さんは鉄欠乏性貧血になりやすくなります。
貧血には、まず鉄を多く含む食品を積極的にとることが大切です。
食品に含まれる鉄には、肉や魚などの動物性食品に多く含まれるヘム鉄と、野菜や穀類などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄があります。
ヘム鉄
ヘム鉄のほうが、非ヘム鉄に比べて5倍ほど吸収率が高いのが特徴です。
ヘム鉄を多く含む食品では、あさり、干しえび、いわしなどがおすすめです。
動物性食品に含まれる鉄というと、レバーを思い浮かべる人も多いと思いますが、レバーにはビタミンAも多量に含まれています。
というのも、妊娠中にビタミンA(レチノール)を過剰摂取すると、赤ちゃんの先天性異常が発症するリスクが高くなるといわれているので、レバーは控えたほうがよさそうです。
非ヘム鉄
非ヘム鉄は、ヘム鉄ほど吸収率は高くありませんが、動物性たんぱく質やビタミンCと組み合わせて食べると吸収率もアップします。
非ヘム鉄を多く含む食品には、小松菜、大根葉、高野豆腐などがあります。
また、緑茶や紅茶に含まれるタンニンには鉄の吸収を阻害する働きがあるので、食事中や食後すぐに、多量に飲むのは控えたほうがよいでしょう。
妊婦さんにおすすめの簡単レシピ
妊娠中は赤ちゃんのためにも、食事に気をつけたいものですよね。
でも、つわりのため使える調味料や調理法が限られたり、長時間キッチンに立つことが難しくなったりと、なかなか思うようにはいかないもの……。
さらに、働いているお母さんともなると、少しでも横になっていたいと思うのが本音のところです。
そんな妊婦さんにおすすめの、栄養たっぷり簡単レシピを紹介します。
とっても簡単なので、パートナーにお願いしてみるのもいいですね!
小松菜と油揚げの煮びたし
小松菜には、妊娠中特に意識して摂りたいカルシウムや鉄分が豊富に含まれています。
アクも少なく、下茹での必要がないところもうれしいですね。
そんな小松菜を使った簡単お浸しレシピです。
小松菜から水分が出るので、少量の水と調味料で蒸し煮にします。
最後にかつお節を加えるだけで、だし汁を使わなくても、しっかりうまみのある煮びたしに仕上がります。
<材料>(4人分)
小松菜 1束
油揚げ 1枚
かつお節 5g
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2
<作り方>
1.油揚げは細切り、小松菜は4cm幅に切る。
2.鍋に底から0.5mm程度の水と、しょうゆ、みりんを入れて煮立て、油揚げを加える。
3.小松菜の茎を加え蓋をする。
4.煮立ってきたら小松菜の葉も加えひと煮立ちさせ、かつお節を加えて混ぜる。
<日持ち>
冷蔵3日程度
大根葉の菜飯
葉付き大根が出回るのは、秋から冬にかけての限られた時期にはなりますが、もし手に入るのなら、ぜひ食べてほしい食材です。
大根葉には、カルシウムの王様と呼ばれる小松菜のさらに1.5倍ものカルシウムが含まれています。
抗酸化作用のあるビタミンEやビタミンCも豊富に含まれているので、美容にもおすすめの野菜です。
大根葉を生のままご飯に混ぜることで、栄養をなるべく壊さず、食感も楽しめる美味しい菜飯になります。
大根葉は菜飯以外にも、しらすや油揚げと甘辛く炒めて「大根葉ふりかけ」にしてもおいしいですよ。
<材料>
大根葉 1/2本分(130g程度)
塩 小さじ2
ごはん 適量
<作り方>
1.大根葉をみじん切りにし、塩を加えてよくなじませる。
2.粗熱がとれたごはん2合分に、大さじ山盛り2杯程度の1を加えて混ぜる。
<日持ち>
大根葉を塩もみした状態で冷蔵5日程度
最後に
マイナートラブルと上手に付き合いう食事のポイントについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
妊娠中は心身ともに変化の多い時期ですが、食事にも気をつけながら、心も身体もしっかりケアしてあげられるといいですね。
ときには、パートナーや周りの人に頼ることも大切ですよ。
マタニティライフは長いようで短い10カ月です。
産後しばらくは、夫婦2人でのおでかけや、カフェでのんびりひとり時間、ゆっくり読書なんて夢のまた夢。
体調に合わせながら、素敵なマタニティライフを過ごしてくださいね。
そして、よいお産が迎えられますように!
#妊娠中でさらにチェック!!
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