アーユルヴェーダ式ダイエットで心も体も美しく《アーユルヴェーダ入門Vol.2》
梅雨が明け、いよいよ夏本番がやってきました!
熱中症に夏バテ、日焼け後のしみシワなど……健康や美容のトラブルが気になる季節でもありますね。
最近では紫外線が老化の主な原因とも言われていますが、果たして高性能な日焼け止めや日傘、サングラスだけで本当に老化は防げるのでしょうか?
アーユルヴェーダ入門第3回目は、夏バテ・夏老け※知らずの元気なカラダを手に入れるための、アーユルヴェーダのインナーケア(身体の中を整える)についてお伝えしたいと思います。
※夏の紫外線や暑さによりダメージを受けて老化を促進すること。
アーユルヴェーダ的夏の過ごし方を実践するとこんないいことあります!
・夏バテ知らずの元気な毎日が送れます!(日々のいいこと)
・今年の秋・冬も元気で美しくいられます!(1シーズン先のいいこと)
・厳しい夏の攻撃に負けない!将来やってくる老化を予防!(未来のいいこと)
季節的な過ごし方のすすめ
日本のように四季のある国で生まれ育った人なら、春夏秋冬それぞれの季節の移り変わりを、目で、肌で、空気のにおいで感じてきたことでしょう。
「夏の匂いがする」「秋の風になってきたなぁ」なんていうことをきっと皆さんも感じたことがありますよね?
季節ごとに衣替えをしたり、女性ならヘアメイクを季節に合ったものに変えたりと、私たちは季節を五感で感じながら自然と着る物や、食べる物も季節に合ったものへと変えていきます。
それでは、毎日の生活はどうでしょう?
睡眠時間や、食事の量と内容、運動まで季節を意識して生活している人は少ないのではないでしょうか。
世界最古の医学と言われるアーユルヴェーダは、全ての生き物は季節によって(自然界に起こる変化によって)生理機能が変化すること、そしてその変化に対してどのように対処すれば健康な状態を保てるのかを詳しく教えています。
気温や湿度を含む環境の変化が身体の機能に影響するのならば、生活の仕方を適切な方法に変えて、体内に急激な変化が起こらないようにバランスさせることが、健康維持・増進と老化防止にもつながるというのがアーユルヴェーダの考え方です。
体力が最も弱まる季節
夏になると太陽の熱が最も強く地球上に降り注ぎ、植物や生物からエネルギーを奪い取っていきます。
そのためアーユルヴェーダでは一年のうち最も体力が弱まる季節が夏だと考えます。
実際にみなさんの中にも、夏は食欲が落ちてしまったり、体重が減ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
もともと体力が落ちているこの季節に「元気を出さなければ!」とうなぎや焼肉、バーベキューなどこってりしたものばかり食べていたり、キンキンに冷えたビールやかき氷を突然胃の中に放り込んだらどうなるか……容易に想像できますね。
急激にまたは極端に身体を冷やしたり、自分の消化力以上に食べ過ぎたりすることは、元々夏の暑さのせいで弱くなっている体力・消化力をますます弱めることとなり、夏バテや夏老けの原因になってしまいます。
アーユルヴェーダ的夏の過ごし方(暑さ対策)
アーユルヴェーダの暑さ対策とは、単に一時的に体温を下げて暑さをしのぐのでなく、体力が最も消耗する夏に身体を弱らせない、老けさせないための対策です。
夏の生活法
・激しい運動をしない(汗をかきすぎない)
※ただし、朝から晩までエアコンで寒いほどの室内で過ごす人は、ある程度身体を動かして汗を流すこと。(水泳、公園や森林を散歩することなどが勧められている。)
・シャワーはぬるま湯を使う
・他の季節よりも睡眠をしっかりとること
疲れた時にはお昼寝もOK(ただしランチ前が良い)
※アーユルヴェーダでは昼寝は基本的に厳禁とされていますが、夏の間は昼が長く疲労が溜まりやすいため、お昼寝もOKです。
・アーユルヴェーダのオイルマッサージを実践している方は……夏のピーク時は中断しても良いです。
続けたい場合は、ココナツオイルなど冷性のオイルで簡単に。
・普段お白湯を飲んでいる方は……夏の間は湯冷ましを飲むようにしましょう。
できれば3/4量まで煮詰めたあと、常温に冷ましたものを容器に入れて持ち歩くと良いです。
(日本アーユルヴェーダ・スクール卒業生有志が作成した、色々な白湯の飲み方を紹介している小冊子「白湯の処方箋〜実験してみました〜」)
•ベチバー水、コリアンダー水は体内のクールダウンに、クミン茶は消化力増進にオススメ
作り方:
【ベチバー水とコリアンダー水】
ベチバーの根っこまたはコリアンダーシード(量はお好みで)を一晩水につけておくだけでOK。
(福岡産自然栽培のベチバー根)
【クミン茶】
クミンシードをフライパンで色づくまでから炒りします。
お茶用のガラス容器ややかん、または直接カップに炒ったクミンを入れ、水またはお湯を入れてお茶として飲みます。
(クミンは漉しても漉さなくてもOK)
夏の食事法
<夏の食事大原則>
「消化しやすく、身体にエネルギーを与えるものを摂る」
「身体を涼しくしてくれるものを摂る」
(※必ずしも温度が低いものでない。味としては甘味、苦味が良い。)
•自然な甘みがあり、消化にやさしいものがおすすめ(果物やお米、麦、牛乳、ギー、バターなど)。
•米は1年以上前に取れた古米の方が消化に軽い。または炊く前にから炒りすると良い。
•生のものではなく、調理したものを食べること。(消化に負担をかけない)
•塩辛いもの、辛いものはほどほどに。(身体を温めてしまう)
•そうめん、そば等冷たい麺類は良いがつゆの塩味に注意
•魚介類は身体を温めるため控える。(海のものは塩味を多く含む)
•ぶどう、桃、イチジクは消化によく、身体を涼しくしてくれてエネルギーになるため理想的な食べ物(レモン、マンゴー、バナナも良い)。
•野菜では、きゅうり、玉ねぎ、なす、サツマイモが良い。
•水分を十分に取ること。ただし氷抜きで。冷たいものの飲み過ぎは消化力低下につながり、万病の元、老化の元になる。
•夏の飲酒はおすすめできません。どうしても飲みたい場合はアルコール度数の低いものを。
「夏の過ごし方」を取り入れ、体力や消化力を良い状態にキープすることは、病気と老化を予防していることにつながります。
夏の疲れを引きずることなく次の季節を気持ちよく迎えること、そして一年を通して季節に合った過ごし方を取り入れることで、この先ずっと季節の変化による悪い影響を受けることのない丈夫で、若々しい身体を維持することができるのです。
第1回目でもお伝えしましたが、アーユルヴェーダの病気・老化予防の基本は、今より少しでも悪い状態に進行させない努力をすることです。
そしてうっかり進行させてしまったならば、傷が浅いうちに元に戻す努力をすること。
とっても地味な努力ですが、これから何十年も人生を共にする自分の身体との対話の時間を持てた人だけが、健康と美しさと幸せというアーユルヴェーダからの贈り物を受け取れるのだと思います。
今年の夏は始まったばかりです。
夏の生活法と食事法をしっかり心に留めて、元気に良い夏を過ごしましょう!
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梅雨が明け、いよいよ夏本番がやってきました!
熱中症に夏バテ、日焼け後のしみシワなど……健康や美容のトラブルが気になる季節でもありますね。
最近では紫外線が老化の主な原因とも言われていますが、果たして高性能な日焼け止めや日傘、サングラスだけで本当に老化は防げるのでしょうか?
アーユルヴェーダ入門第3回目は、夏バテ・夏老け※知らずの元気なカラダを手に入れるための、アーユルヴェーダのインナーケア(身体の中を整える)についてお伝えしたいと思います。
※夏の紫外線や暑さによりダメージを受けて老化を促進すること。
アーユルヴェーダ的夏の過ごし方を実践するとこんないいことあります!
・夏バテ知らずの元気な毎日が送れます!(日々のいいこと)
・今年の秋・冬も元気で美しくいられます!(1シーズン先のいいこと)
・厳しい夏の攻撃に負けない!将来やってくる老化を予防!(未来のいいこと)
季節的な過ごし方のすすめ
日本のように四季のある国で生まれ育った人なら、春夏秋冬それぞれの季節の移り変わりを、目で、肌で、空気のにおいで感じてきたことでしょう。
「夏の匂いがする」「秋の風になってきたなぁ」なんていうことをきっと皆さんも感じたことがありますよね?
季節ごとに衣替えをしたり、女性ならヘアメイクを季節に合ったものに変えたりと、私たちは季節を五感で感じながら自然と着る物や、食べる物も季節に合ったものへと変えていきます。
それでは、毎日の生活はどうでしょう?
睡眠時間や、食事の量と内容、運動まで季節を意識して生活している人は少ないのではないでしょうか。
世界最古の医学と言われるアーユルヴェーダは、全ての生き物は季節によって(自然界に起こる変化によって)生理機能が変化すること、そしてその変化に対してどのように対処すれば健康な状態を保てるのかを詳しく教えています。
気温や湿度を含む環境の変化が身体の機能に影響するのならば、生活の仕方を適切な方法に変えて、体内に急激な変化が起こらないようにバランスさせることが、健康維持・増進と老化防止にもつながるというのがアーユルヴェーダの考え方です。
体力が最も弱まる季節
夏になると太陽の熱が最も強く地球上に降り注ぎ、植物や生物からエネルギーを奪い取っていきます。
そのためアーユルヴェーダでは一年のうち最も体力が弱まる季節が夏だと考えます。
実際にみなさんの中にも、夏は食欲が落ちてしまったり、体重が減ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
もともと体力が落ちているこの季節に「元気を出さなければ!」とうなぎや焼肉、バーベキューなどこってりしたものばかり食べていたり、キンキンに冷えたビールやかき氷を突然胃の中に放り込んだらどうなるか……容易に想像できますね。
急激にまたは極端に身体を冷やしたり、自分の消化力以上に食べ過ぎたりすることは、元々夏の暑さのせいで弱くなっている体力・消化力をますます弱めることとなり、夏バテや夏老けの原因になってしまいます。
アーユルヴェーダ的夏の過ごし方(暑さ対策)
アーユルヴェーダの暑さ対策とは、単に一時的に体温を下げて暑さをしのぐのでなく、体力が最も消耗する夏に身体を弱らせない、老けさせないための対策です。
夏の生活法
・激しい運動をしない(汗をかきすぎない)
※ただし、朝から晩までエアコンで寒いほどの室内で過ごす人は、ある程度身体を動かして汗を流すこと。(水泳、公園や森林を散歩することなどが勧められている。)
・シャワーはぬるま湯を使う
・他の季節よりも睡眠をしっかりとること
疲れた時にはお昼寝もOK(ただしランチ前が良い)
※アーユルヴェーダでは昼寝は基本的に厳禁とされていますが、夏の間は昼が長く疲労が溜まりやすいため、お昼寝もOKです。
・アーユルヴェーダのオイルマッサージを実践している方は……夏のピーク時は中断しても良いです。
続けたい場合は、ココナツオイルなど冷性のオイルで簡単に。
・普段お白湯を飲んでいる方は……夏の間は湯冷ましを飲むようにしましょう。
できれば3/4量まで煮詰めたあと、常温に冷ましたものを容器に入れて持ち歩くと良いです。
(日本アーユルヴェーダ・スクール卒業生有志が作成した、色々な白湯の飲み方を紹介している小冊子「白湯の処方箋〜実験してみました〜」)
•ベチバー水、コリアンダー水は体内のクールダウンに、クミン茶は消化力増進にオススメ
作り方:
【ベチバー水とコリアンダー水】
ベチバーの根っこまたはコリアンダーシード(量はお好みで)を一晩水につけておくだけでOK。
(福岡産自然栽培のベチバー根)
【クミン茶】
クミンシードをフライパンで色づくまでから炒りします。
お茶用のガラス容器ややかん、または直接カップに炒ったクミンを入れ、水またはお湯を入れてお茶として飲みます。
(クミンは漉しても漉さなくてもOK)
夏の食事法
<夏の食事大原則>
「消化しやすく、身体にエネルギーを与えるものを摂る」
「身体を涼しくしてくれるものを摂る」
(※必ずしも温度が低いものでない。味としては甘味、苦味が良い。)
•自然な甘みがあり、消化にやさしいものがおすすめ(果物やお米、麦、牛乳、ギー、バターなど)。
•米は1年以上前に取れた古米の方が消化に軽い。または炊く前にから炒りすると良い。
•生のものではなく、調理したものを食べること。(消化に負担をかけない)
•塩辛いもの、辛いものはほどほどに。(身体を温めてしまう)
•そうめん、そば等冷たい麺類は良いがつゆの塩味に注意
•魚介類は身体を温めるため控える。(海のものは塩味を多く含む)
•ぶどう、桃、イチジクは消化によく、身体を涼しくしてくれてエネルギーになるため理想的な食べ物(レモン、マンゴー、バナナも良い)。
•野菜では、きゅうり、玉ねぎ、なす、サツマイモが良い。
•水分を十分に取ること。ただし氷抜きで。冷たいものの飲み過ぎは消化力低下につながり、万病の元、老化の元になる。
•夏の飲酒はおすすめできません。どうしても飲みたい場合はアルコール度数の低いものを。
「夏の過ごし方」を取り入れ、体力や消化力を良い状態にキープすることは、病気と老化を予防していることにつながります。
夏の疲れを引きずることなく次の季節を気持ちよく迎えること、そして一年を通して季節に合った過ごし方を取り入れることで、この先ずっと季節の変化による悪い影響を受けることのない丈夫で、若々しい身体を維持することができるのです。
第1回目でもお伝えしましたが、アーユルヴェーダの病気・老化予防の基本は、今より少しでも悪い状態に進行させない努力をすることです。
そしてうっかり進行させてしまったならば、傷が浅いうちに元に戻す努力をすること。
とっても地味な努力ですが、これから何十年も人生を共にする自分の身体との対話の時間を持てた人だけが、健康と美しさと幸せというアーユルヴェーダからの贈り物を受け取れるのだと思います。
今年の夏は始まったばかりです。
夏の生活法と食事法をしっかり心に留めて、元気に良い夏を過ごしましょう!
#アーユルヴェーダの記事をさらにチェック!!加藤 優子NPOのアーユルヴェーダスクールの運営チーム兼アーユルヴェーダ講師。個人的にアーユルヴェーダを全く知らない人にも分かりやすく、そのコンセプトに触れてもらうための初心者講座を開いたり、カフェでハーブやスパイスを感じてもらえるメニューを提供する、アーユルヴェーダ普及プロジェクト「スダルマ」を2016年スタート。その他、海外からアーユルヴェーダドクター来日時には、講座やカウンセリングの通訳も行う。
スダルマウェブサイトmotto
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