はじめまして。
アーユルヴェーダ講師をしています加藤優子です。
突然ですが、アーユルヴェーダと言う言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことはあるけれど、詳しいことはよく知らないと言う方も多いかもしれません。
実のところアーユルヴェーダは20代から30代の女性にとって、知らずにいるにはあまりにもったいないアンチエイジングと美容についての情報が満載のインドの伝統的な医学のことなんです。
アーユルヴェーダ入門シリーズ初回の今回は、「アーユルヴェーダとは?」をいろんな角度から紹介していきます。
まずは自己紹介も兼ねまして、私自身がアーユルヴェーダに出会うまでの道のりと、出会ってから10年以上勉強しつづけ、伝え続けている理由についてお話ししたいと思います。
昨年40代の大台にめでたく?乗りました私ですが、10代の頃から一般に流行するよりずっと前の最新美容情報にはすこぶる敏感で、何でも果敢に試してみたくなる少女でした。
今では当たり前に買えるようになったダイエットや美容に良いと有名なフランスの硬水なんかも、高校生の頃からせっせと通販で取り寄せたり、ワインが良いと聞けば、お目当てのワイナリーまで足がなくても3時間かけて歩いてでも行ってしまったりなど、美容と健康に対する興味は尽きることがないのでした。
同じようにアロマセラピーやお灸、漢方、ヨガなども、今ほど学校やスタジオがなかった時代に、専門誌を取り寄せて独学したり、遠くまで習いに出かけたりしたものでした。
そんな風に美容健康フリーク街道をひた走ってきた私も、20代終わりの頃ついに終着地点に辿り着きます。
それが、「アーユルヴェーダ」でした。
アーユルヴェーダに出会ってからというもの、シーズンごとに移り変わる流行の健康法に惑わされることはすっかりなくなり、知れば知るほどこれまで見てきた健康法を全て包括して完成されているアーユルヴェーダの魅力にどんどん惹きこまれていきました。
何より自分自身の体と心はこんなにも変わるんだと言うことを初めて体験して、それを観察するのも楽しくなっていました。
アーユルヴェーダに出会う前と後ではずいぶん毎日の生活の質(充足感や幸福感)が変わったように感じています。
巷には目新しい美容情報があふれかえっていますが、情報過多の現代に生きる女性にこそ、この世界で一番古いけれど、世界で一番よく効く美容健康法をぜひ知ってほしいと思います。
自分だけのオーダーメイド健康法
アーユルヴェーダとは三千年以上の歴史を持つ古代インドの医学です。
ヨガを実践する人やナチュラル志向の人たちを中心に、アーユルヴェーダの健康法が広まりつつありますが、まだまだその認知度は低いように思います。
と言うのもアーユルヴェーダはあまりにもたくさんの「顔」を持ち過ぎていて、少し分かりにくいところがあるからなのです。
アーユルヴェーダは、何か一つの健康に良い食材や特定の健康法だけに頼るのではなく、「食事」「生活習慣」「薬(薬草など)」これら全てを適切に取り入れることで不調を改善したり、健康増進を目指したりする、抜け目のない言わば全方位健康法なのです。
例えばこれら全てがアーユルヴェーダに含まれます。
•食事と消化力(内容の他に時間、量など)
•ハーブ・スパイス
•生活習慣(生活のリズムを正すことと善い行いの実践)
•五感から入ってくるものの制御(強すぎる光や大き過ぎる音、汚いものなどを避けるなど)
•毎日の体のお手入れ(絹での乾布摩擦やオイルケア)
•浄化法(浣腸法や催吐法)
•オイルマッサージ
アーユルヴェーダと聞いて最初に思い浮かぶのは、オイルマッサージやシローダーラ(額にオイルを垂らす施術)のイメージと言う方も多いのではないでしょうか。
それはアーユルヴェーダの一部であることは確かなのですが、全体の割合で言うと1%にも満たないかもというくらい、他にも数えきれないほどたくさんの「その人に合ったケア」が存在します。
他の美容健康法とアーユルヴェーダが違う一番のポイントと言えば、それは「オーダーメイド」であることです。
人にはそれぞれ持って生まれた体質があり、それを変わらず持ち続けたまま成長し、それに伴い環境要因で作られた、言わば後天的に身に着けた体質や考え方の癖が備わっている状態が現在の「おとな」の私たちです。
その特徴に合わせて食事やハーブ、生活習慣上の規律を実践するのがアーユルヴェーダの美容健康法です。
自分の体質や心の状態にぴったり合った正しいケアの方法を知り、実践することが出来れば、その効果をてきめんに感じることが出来るというわけです。
「アーユルヴェーダはややこしくて良くわからない……」と言う声もよく聞きますが、それもそのはず。
これは歴とした医学であり、発祥の地インドでは、現代医学と同様に医学部で5年間学び、医師免許を取得して初めて患者の治療に当たることができるようになります。
その歴史は3000年とも5000年とも言われていて、現存する東洋医学全てのルーツであるとも言われます。
WHOが世界三大伝承医学の一つとしても認めているアーユルヴェーダは、現代社会でもインドの他、西洋と東洋の統合医療を推進するアメリカやヨーロッパ諸国を中心に、西洋医学では解決できなかった病気の治療に良い効果を発揮するなど、非常に重要な役割を担っています。
現代の日本女性が知っておきたいアーユルヴェーダの専門分野
それでは太古から受け継がれてきた医学を私たち日本人の毎日の生活にどう生かすことができるのか。
仮にアーユルヴェーダ病院というのがあったとすると、以下の8つの専門分野に分けることができます。
アーユルヴェーダの8部門
内科
外科
小児科
鎖骨上の専門科(現代の耳鼻咽喉科と歯科、頭部の病を扱う)
毒物科(毒物が体内に入った時の解毒を目的とする)
鬼神科(伝染病、精神病など病原が目に見えないものを扱う)
強精科(不妊予防と治療を目的とする)
アンチエイジング科(男女の老化予防を目的とする)
ここで注目したいのが、アンチエイジング科という何とも魅力的な、現代の病院にこんな科があったら、たちまち大賑わいになりそうな響きの名前を持つ専門分野があることです。
アーユルヴェーダのコンセプトを理解するために分かりやすい考え方として、
「予防に優る治療はない」
「病気の段階が進んでいない極力軽い段階で健康状態に引き戻す」
というものがあります。
アンチエイジング科は、健康な状態の人がこれ以上老けないために、病気を避けるために行うケアやハーブなどについて教えている分野なのです。
また、30代での出産が当たり前になりつつある今の日本にとって、特に知っておきたい「強精科」もアーユルヴェーダの得意とするところです。
健康的に受精、妊娠期間を得て無事に出産することは、当たり前にできることではなく、男女ともに日々の健康管理が必要ということを知っておかなければなりません。
そして、これ抜きにはアーユルヴェーダを語れないというくらいに最も重要で健康と美容全ての基本となっている専門分野「内科」(=食事や消化力に関すること)については、おそらくこれから「アーユルヴェーダ入門」シリーズで嫌という程(笑)出てくる分野になることでしょう。
そう、健康で若々しい体と心は、食べたものがきちんと消化できているかどうかで決まるのです!
今回アーユルヴェーダは、ひとり一人にあったオーダーメイドの美容健康法であること、そしてアンチエイジング科や強精科、内科などいろんな側面があることをご紹介しました。
専門分野が8科もあることを初めて知った方も多かったのではないでしょうか。
健康で美しいだけでは完成しない、その人生が幸せかどうかをアーユルヴェーダは問います。
本連載ではアーユルヴェーダに初めて出会うみなさんが、これからいつまでも健康で美しく、幸せな毎日を過ごせるよう、太古から受け継いだ知恵のバトンをこれからの入門シリーズでしっかりお渡ししていきたいと思います。
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アーユルヴェーダ講師をしています加藤優子です。
突然ですが、アーユルヴェーダと言う言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことはあるけれど、詳しいことはよく知らないと言う方も多いかもしれません。
実のところアーユルヴェーダは20代から30代の女性にとって、知らずにいるにはあまりにもったいないアンチエイジングと美容についての情報が満載のインドの伝統的な医学のことなんです。
アーユルヴェーダ入門シリーズ初回の今回は、「アーユルヴェーダとは?」をいろんな角度から紹介していきます。
まずは自己紹介も兼ねまして、私自身がアーユルヴェーダに出会うまでの道のりと、出会ってから10年以上勉強しつづけ、伝え続けている理由についてお話ししたいと思います。
昨年40代の大台にめでたく?乗りました私ですが、10代の頃から一般に流行するよりずっと前の最新美容情報にはすこぶる敏感で、何でも果敢に試してみたくなる少女でした。
今では当たり前に買えるようになったダイエットや美容に良いと有名なフランスの硬水なんかも、高校生の頃からせっせと通販で取り寄せたり、ワインが良いと聞けば、お目当てのワイナリーまで足がなくても3時間かけて歩いてでも行ってしまったりなど、美容と健康に対する興味は尽きることがないのでした。
同じようにアロマセラピーやお灸、漢方、ヨガなども、今ほど学校やスタジオがなかった時代に、専門誌を取り寄せて独学したり、遠くまで習いに出かけたりしたものでした。
そんな風に美容健康フリーク街道をひた走ってきた私も、20代終わりの頃ついに終着地点に辿り着きます。
それが、「アーユルヴェーダ」でした。
アーユルヴェーダに出会ってからというもの、シーズンごとに移り変わる流行の健康法に惑わされることはすっかりなくなり、知れば知るほどこれまで見てきた健康法を全て包括して完成されているアーユルヴェーダの魅力にどんどん惹きこまれていきました。
何より自分自身の体と心はこんなにも変わるんだと言うことを初めて体験して、それを観察するのも楽しくなっていました。
アーユルヴェーダに出会う前と後ではずいぶん毎日の生活の質(充足感や幸福感)が変わったように感じています。
巷には目新しい美容情報があふれかえっていますが、情報過多の現代に生きる女性にこそ、この世界で一番古いけれど、世界で一番よく効く美容健康法をぜひ知ってほしいと思います。
自分だけのオーダーメイド健康法
アーユルヴェーダとは三千年以上の歴史を持つ古代インドの医学です。
ヨガを実践する人やナチュラル志向の人たちを中心に、アーユルヴェーダの健康法が広まりつつありますが、まだまだその認知度は低いように思います。
と言うのもアーユルヴェーダはあまりにもたくさんの「顔」を持ち過ぎていて、少し分かりにくいところがあるからなのです。
アーユルヴェーダは、何か一つの健康に良い食材や特定の健康法だけに頼るのではなく、「食事」「生活習慣」「薬(薬草など)」これら全てを適切に取り入れることで不調を改善したり、健康増進を目指したりする、抜け目のない言わば全方位健康法なのです。
例えばこれら全てがアーユルヴェーダに含まれます。
•食事と消化力(内容の他に時間、量など)
•ハーブ・スパイス
•生活習慣(生活のリズムを正すことと善い行いの実践)
•五感から入ってくるものの制御(強すぎる光や大き過ぎる音、汚いものなどを避けるなど)
•毎日の体のお手入れ(絹での乾布摩擦やオイルケア)
•浄化法(浣腸法や催吐法)
•オイルマッサージ
アーユルヴェーダと聞いて最初に思い浮かぶのは、オイルマッサージやシローダーラ(額にオイルを垂らす施術)のイメージと言う方も多いのではないでしょうか。
それはアーユルヴェーダの一部であることは確かなのですが、全体の割合で言うと1%にも満たないかもというくらい、他にも数えきれないほどたくさんの「その人に合ったケア」が存在します。
他の美容健康法とアーユルヴェーダが違う一番のポイントと言えば、それは「オーダーメイド」であることです。
人にはそれぞれ持って生まれた体質があり、それを変わらず持ち続けたまま成長し、それに伴い環境要因で作られた、言わば後天的に身に着けた体質や考え方の癖が備わっている状態が現在の「おとな」の私たちです。
その特徴に合わせて食事やハーブ、生活習慣上の規律を実践するのがアーユルヴェーダの美容健康法です。
自分の体質や心の状態にぴったり合った正しいケアの方法を知り、実践することが出来れば、その効果をてきめんに感じることが出来るというわけです。
「アーユルヴェーダはややこしくて良くわからない……」と言う声もよく聞きますが、それもそのはず。
これは歴とした医学であり、発祥の地インドでは、現代医学と同様に医学部で5年間学び、医師免許を取得して初めて患者の治療に当たることができるようになります。
その歴史は3000年とも5000年とも言われていて、現存する東洋医学全てのルーツであるとも言われます。
WHOが世界三大伝承医学の一つとしても認めているアーユルヴェーダは、現代社会でもインドの他、西洋と東洋の統合医療を推進するアメリカやヨーロッパ諸国を中心に、西洋医学では解決できなかった病気の治療に良い効果を発揮するなど、非常に重要な役割を担っています。
現代の日本女性が知っておきたいアーユルヴェーダの専門分野
それでは太古から受け継がれてきた医学を私たち日本人の毎日の生活にどう生かすことができるのか。
仮にアーユルヴェーダ病院というのがあったとすると、以下の8つの専門分野に分けることができます。
アーユルヴェーダの8部門
内科
外科
小児科
鎖骨上の専門科(現代の耳鼻咽喉科と歯科、頭部の病を扱う)
毒物科(毒物が体内に入った時の解毒を目的とする)
鬼神科(伝染病、精神病など病原が目に見えないものを扱う)
強精科(不妊予防と治療を目的とする)
アンチエイジング科(男女の老化予防を目的とする)
ここで注目したいのが、アンチエイジング科という何とも魅力的な、現代の病院にこんな科があったら、たちまち大賑わいになりそうな響きの名前を持つ専門分野があることです。
アーユルヴェーダのコンセプトを理解するために分かりやすい考え方として、
「予防に優る治療はない」
「病気の段階が進んでいない極力軽い段階で健康状態に引き戻す」
というものがあります。
アンチエイジング科は、健康な状態の人がこれ以上老けないために、病気を避けるために行うケアやハーブなどについて教えている分野なのです。
また、30代での出産が当たり前になりつつある今の日本にとって、特に知っておきたい「強精科」もアーユルヴェーダの得意とするところです。
健康的に受精、妊娠期間を得て無事に出産することは、当たり前にできることではなく、男女ともに日々の健康管理が必要ということを知っておかなければなりません。
そして、これ抜きにはアーユルヴェーダを語れないというくらいに最も重要で健康と美容全ての基本となっている専門分野「内科」(=食事や消化力に関すること)については、おそらくこれから「アーユルヴェーダ入門」シリーズで嫌という程(笑)出てくる分野になることでしょう。
そう、健康で若々しい体と心は、食べたものがきちんと消化できているかどうかで決まるのです!
今回アーユルヴェーダは、ひとり一人にあったオーダーメイドの美容健康法であること、そしてアンチエイジング科や強精科、内科などいろんな側面があることをご紹介しました。
専門分野が8科もあることを初めて知った方も多かったのではないでしょうか。
健康で美しいだけでは完成しない、その人生が幸せかどうかをアーユルヴェーダは問います。
本連載ではアーユルヴェーダに初めて出会うみなさんが、これからいつまでも健康で美しく、幸せな毎日を過ごせるよう、太古から受け継いだ知恵のバトンをこれからの入門シリーズでしっかりお渡ししていきたいと思います。
#アーユルヴェーダの記事をさらにチェック!!加藤 優子NPOのアーユルヴェーダスクールの運営チーム兼アーユルヴェーダ講師。個人的にアーユルヴェーダを全く知らない人にも分かりやすく、そのコンセプトに触れてもらうための初心者講座を開いたり、カフェでハーブやスパイスを感じてもらえるメニューを提供する、アーユルヴェーダ普及プロジェクト「スダルマ」を2016年スタート。その他、海外からアーユルヴェーダドクター来日時には、講座やカウンセリングの通訳も行う。
スダルマウェブサイトmotto
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