冬の乾燥がツライ!「お肌の曲がり角」問題の原因

こんにちは。今年めでたく三十路を迎えたライターのKEIです。

「●歳はお肌の曲がり角」って言葉、よく聞きますよね。

私は今まさに30歳のお肌の曲がり角を迎えているわけですが、確かにここ1〜2年、それを実感することが増えてきました。

私の場合、一番の実感は「乾燥」です。

特にこの季節、冬場は普通に外を歩いているだけで顔が乾いてくる。

オフィスなど暖房の効きが良いところだと、さらに乾燥する。

洗顔後、すぐに保湿してあげないと顔がつっぱる……。

もう1つ気になるのが、ニキビや傷の跡が治りにくくなったことです。

どちらも20代半ば頃までは意識しなかったなあと思います。

やはり、肌質が変化しているのは確かです。

一体、肌は年齢によってどう変化しているのでしょうか。

実は私、20代の頃に化粧品を売っていたこともあって(いろいろなものを売ってきました…)、知識はあるはずなのですが、あまり自分の肌に引き寄せて考えることがなかったんですね。

ちょっと後悔していますが、今改めて、その頃の知識を基にしつつ、新しい知識も入れつつ、肌の構造とスキンケアについてまとめてみようと思います。

肌の基本構造−潤いから新陳代謝までを担う表皮

人の肌は基本構造として、上から「表皮(ひょうひ)」「真皮(しんぴ)」「皮下脂肪」という層で構成されています。

いずれも重要な層ですが、肌の潤いと新陳代謝に関しては、一番上の表皮が重要な役割を果たしています。

表皮の構造は上から「角質層(かくしつそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層(きていそう)」となっています。

実は化粧品は、この表皮の角質層までにしか効果を及ぼすことができません。

巷にはたくさんの化粧品とさまざまなキャッチコピーが溢れていますが、その効果に関する部分をよくよく読んでみると、それが分かります。

化粧品というのは、表現して良い効果というのが法律で定められているので、その中でいかに表現やイメージを差別化するか、この辺りも化粧品各社の工夫が見られておもしろいところです。

話が逸れてしまいましたが、角質層は、お肌の乾燥防止、潤いキープのために重要な役割を果たしています。

角質層のセラミドが刺激に負けない肌を保つ

角質層の細胞は互いに重なり合うように存在しており、細胞同士を「セラミド」と呼ばれる細胞間脂質がつなぎ合わせています。

このセラミドが、肌に水分や油分をキープする役割を果たします。

また、セラミドが角質の細胞同士をつなぐことで、外部の刺激から肌を守る働きをしています。

だからこそ、角質層とそこにあるセラミドをしっかりと水分と油分で満たすことが、肌の潤いを保ち、外部の刺激に負けないために重要なんです。

肌の潤いをキープするスキンケアとは

では、そのためにどんなスキンケアをすれば良いかということですが、肌質は個人差も大きく、一概にこれが良いということは言えません。

ただ、共通するポイントとして、化粧水をケチらずにたっぷりと使うということがあげられます。

肌の構造を考えると、高価な化粧水をちょっとずつ使うよりも、シンプルな化粧水で良いので、肌が満たされるまで毎日たっぷりと使うという方法の方が良いように思います。

お肌が敏感な方は、手の甲などで相性を試してから使うこともおすすめです。

正常なターンオーバーで肌を若い状態に保つ

引き続き表皮についてですが、表皮は新陳代謝により、一番下の基底層の細胞が有棘層へ、有棘層の細胞が顆粒層へ、顆粒層の細胞が角質層へと変化していき、角質層は最後に剥がれ落ちていきます。

これが肌の「ターンオーバー」と呼ばれる働きです。

ターンオーバーのサイクルは、個人差はありますが、およそ1ヶ月前後が平均。

このターンオーバーが正常に働いている間は、肌の表面はいつも若い状態が保たれていることになります。

ニキビの跡などが時間の経過と共に消えているのも、このターンオーバーの働きによるものなんですね。

しかし新陳代謝が落ちてくると、ターンオーバーがうまくいかず、ニキビの跡や傷跡が消えにくいということが起こります。

新陳代謝を保つためには、スキンケアだけでなく、生活習慣や食習慣といったところでの対策も重要です。

肌の基本構造ーコラーゲン、ヒアルロン酸…柔らかな肌を保つ真皮

表皮の下の真皮では、網目状の「コラーゲン繊維」を「エラスチン」がつなぎ合わせ、それらの間には「ヒアルロン酸」が含まれ、肌の水分を保ち、肌の柔軟性を保っています。

表皮のセラミドと合わせ、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸など、スキンケアに気を配る方にとってはおなじみの成分名が出てきますが、肌の中ではそれぞれが存在する場所や役割が違っているんですね。

どれも何となく肌に良さそうな成分に感じますが、それぞれの役割の違いを踏まえると、ただ良さそうな成分を摂れば良いというわけではないようです。

また、こういった成分を食事で摂ろうとしても、消化の働きでいったん分解されてしまうので、そのまま肌の成分になるわけではありません。

とはいえまったく効果がないというわけではなく、そもそも体に不足している成分を効率的に補うという点では効果があるとも言えます。

たるみやシワを防ぐには、線維芽細胞の働きが鍵

真皮には、「線維芽細胞」という細胞が存在しており、ここでコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが生み出され、一方で古くなった成分を処理しています。

真皮においてこの線維芽細胞は非常に重要な存在で、この細胞の働きが弱ると、肌の弾力や柔軟性が失われ、たるみやシワの原因となります。

線維芽細胞は、老化や紫外線によりその働きが弱っていきます。

それを防ぐためには、やはり老化を防ぐ生活習慣や食生活、肌への紫外線をカットするなど、地道なケアが必要になってきます。

化粧クリームは必要?選択の基準は肌本来の成分

ここまで、表皮、真皮とその構造と働きを見てきましたが、これに付け加えるとすると、真皮には毛穴の根元にある「皮脂腺」というものがあり、そこから出る皮脂と汗が混ざり合うことによって「皮脂膜」となり肌を保護する働きをしています。

化粧クリームは、基本的にはこの皮脂膜の成分に倣ったものです。

ということは、皮脂膜がしっかり働いていれば、化粧クリームはそれほど必要ないということです。

また、肌の皮脂や汗を過度に取り除いてしまうと、この皮脂膜の働きが損なわれてしまうので、注意が必要です。

エイジングケアの基本は肌の構造のサポート

今回、肌の状態に大きな影響を及ぼす表皮と真皮の働きを中心にまとめましたが、最初に戻って、「お肌の曲がり角」問題を解決するためにはどうしたら良いのでしょうか。

原則は、やはり、肌の構造を理解して、肌の働きを妨げないということです。

年齢と共に肌の状態が変化するのは、肌がもともと持っていた働きが弱まることにより起こります。

その弱まる働きをサポートできるのが、化粧品、スキンケア用品ということなのだと思います。

ちなみに、表皮、真皮と解説していると、肌というものが厚みを持った構造に思えてきますが、表皮と真皮を合わせた厚みというのは、個人差もありますが1mm前後、2mmには満たない世界です。

ということは、こするなどの乱暴は厳禁。

マッサージなどをするときは、こすれないように、オイルやクリームが必須です。

また、肌の問題は、肌だけが原因で起こるものではありません。

特に、新陳代謝に絡む部分は、体全体の働きなので、生活全体を整える必要があります。

いわゆる「お肌のゴールデンタイム」に寝ないといけないというのも、こういったことが元になっているわけです。

私個人の肌の問題としては、お肌の乾燥にはやはりたっぷりの化粧水を、ニキビ跡や傷跡には、睡眠と栄養とリフレッシュとが一番効くケアなのだと、今回まとめてみて改めて感じました。

 

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