話題の「ヴィーガン(ビーガン)」って?ベジタリアンとの違い、人気店を紹介!
近頃、よく見聞きする「ヴィーガン(ビーガン)」ってどういう意味?
こんにちは、このごろ半身浴を始めたライターのYOSHIKOです。
「人のカラダは食べたものからできている」と言いますが、私も年々、食べるものを少しずつ意識するようになってきました。
食生活をおろそかにしていたり、偏ったものばかり食べていると、体調がイマイチ優れなかったり、何となくカラダがだるい…ということがあるためです。
「できるだけ、カラダにいいものを食べよう!」
と考えはじめた私。有機野菜などを使用した自然食にも、関心が出てきました。
そんな中、近頃よく見聞きするようになった言葉が「ヴィーガン」。数年前にニューヨークやロンドンなどで流行しはじめ、日本でも「ヴィーガンフード」や「ヴィーガンコスメ」などを扱うお店が増えてきています。
しかし、「ヴィーガン=何となくカラダによさそうなイメージ」はあるものの、ヴィーガンの意味や具体的な内容については、はっきりとわからないのが実際のところ。
「ヴィーガンって何なの?」という疑問を解消するべく、調べてみることにしました。
ベジタリアンとヴィーガンはどう違う?
一般的に、よく似たイメージのある「ベジタリアン」と「ヴィーガン」。
どちらも「『野菜しか食べない人達』という意味かな?」と思っていたのですが、実際はそうではないようです。
ベジタリアンとヴィーガンに共通しているのは、「肉と魚を食べず、野菜、大豆、穀物、果物、ナッツ類などを食べる」ということ。
それ以外は、細かい部分で違いがあります。
ベジタリアンは、言葉の通り「菜食主義者」。その中で、ラクト・オボ・ベジタリアン(lacto-ovo vegetarian)、オボ・ベジタリアン(ovo vegetarian)、ラクト・ベジタリアン(lacto vegetarian)など、下記のようにいくつかの種類に分かれています。
- ラクト・オボ・ベジタリアン :卵と乳製品も食べる
- オボ・ベジタリアン :卵は食べるが乳製品は食べない
- ラクト・ベジタリアン :一部を除いた乳製品は食べるが、卵は食べない
ベジタリアンの中でも多いと言われているのが、ラクト・オボ・ベジタリアン。卵やチーズ、牛乳、ヨーグルトなどは食べてOKのため、外食などでも比較的、対応できそうですね。
女優のナタリー・ポートマンさん、ケイト・ウィンスレットさんなど、人気の海外セレブにも、ベジタリアンは少なくありません。
ベジタリアンである理由は、個人の考え方や主義のほか、健康や美容のため、家族がベジタリアンだったからというケース、宗教上の理由など、人によって異なります。
「人間は動物を摂取せずに生きるべき」という倫理的価値観から生まれた「ヴィーガン」
「ヴィーガン」という言葉は1944年、イギリス人のドナルド・ワトソン氏によって付けられました。
幼い頃、休暇を叔父の農場で過ごしていたある日、飼育されていた豚が人間に殺されるのを見てショックを受けたことをきっかけに、ワトソン氏は肉や魚を食べないことを決意しました。
殺して食用とすることはもちろん、動物からの搾取である卵や乳製品を口にすること、動物実験や動物が死ぬ残酷なスポーツなどにも、ワトソン氏は異議を唱えています。
ヴィーガンという言葉は、「人間は動物を摂取せずに生きるべきである」という主義の表れです。ワトソン氏の理念は、彼が創設したヴィーガン協会で、現在も受け継がれています。
同じヴィーガンでも、動物のことを考えた倫理的価値観として行うヴィーガンと、ダイエットや健康を目的として行うヴィーガンでは、意味が異なります。
ヴィーガンは、卵・乳製品、はちみつなどもNG。動物製品も使用しない
ヴィーガン(vegan)の特徴は、「動物由来のものは一切食べない、使わない」ということです。
食べ物に関しては、卵や乳製品をはじめ、はちみつやゼラチン、コンソメやかつおだしなども摂らない「完全菜食主義者」です。
厳格なヴィーガンは、ウールやシルク、毛皮などを身に着けたり、動物性油などが使われたシャンプー・コスメ、動物製品のラグやクッションなどのインテリアも使用しません。
食べ物に限らず、「動物を苦しめることによって作られたものを使わない」という信条があるためです。本来のヴィーガンは、「動物を傷つけないため」という思想が主なものとなっています。
本格的にヴィーガンを行う場合、食べ物だけでなく、例えばオーガニックの石けんやコスメのみを使用する、ウールのセーターを着ない、羊毛のラグは買わないなど、身近な部分から生活様式を変えることになります。
日本でヴィーガンが流行している理由
一方、食べ物のみヴィーガンで、着るものや使うものなどは気にしないという「ダイエタリー・ヴィーガン」もいます。
最近日本で流行している「ヴィーガン」は、どちらかというとこちらのイメージに近いでしょう。
日本では、もともとの主義や思想というよりも、美容やダイエット、体内の老廃物を排出するデトックスなど、健康法のひとつとして取り組む人が多いようです。
ヴィーガン食を時々取り入れることで、普段不足しがちな野菜を摂ることができる、肉を食べないことで精神的にリセットできる、ヘルシーで満足感のある食事ができる、などのメリットが、日本でヴィーガンが流行している理由として考えられます。
ヴィーガンコスメも、植物由来の材料から作られており安心して使用できることから、自然派志向や敏感肌の人などを中心に支持され、国内で取り扱うお店などが出てきています。
お肉代わりの「大豆ミート」など、ヴィーガンでも美味しい食事は楽しめる
「お肉や魚以外に、卵、乳製品、動物由来の調味料がダメとなると…どんなものを食べているのかな?」
と、一見食べるものが限られそうなイメージのあるヴィーガンの食生活ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ヴィーガンの人が食べられる素材のひとつに、豆腐やひよこ豆、レンズ豆などの大豆製品があります。
例えば、メインディッシュのお肉料理の代わりに使えるもののひとつが、「大豆ミート」。「ソイミート」とも呼ばれます。
大豆ミートとはその名の通り、「大豆を原料とした、お肉に近い食感と味を持つ食品」です。
私も以前、自然派食品系のお惣菜屋さんで、大豆ミートを使ったミートソースペンネを食べたことがあるのですが、お肉と変わらない食感に驚いた記憶があります。
その後しばらく経って、スーパーでこちらの商品を発見し、気になって購入。自宅で、大豆ミートを使った料理を作ってみました。
(Amazon)
老舗国内メーカーのマルコメから販売されていることもあり、普段の料理にも使いやすい仕様になっていました。量はそれほど多くはないものの、しっとりとしていて、お肉代わりとしての食べごたえもありました。
そのほかにも、牛乳をココナッツミルクや豆乳で代用、コンソメの代わりに野菜だしを使うなど、工夫次第で美味しいヴィーガンの食事を作ることができそうです。
ヴィーガンはダイエットにいいの?方法を間違えると栄養不足に陥ることも
「ヘルシーな食生活」というイメージのある、ヴィーガン。
ヴィーガン食では肉や卵に含まれるコレステロールなどの摂取がなくなるため、ダイエットに良さそうです。
実際に、有名女優のジェニファー・ロペスさん、人気歌手のビヨンセさんは、ヴィーガン食によるダイエットに成功しています。
しかし、極端なヴィーガンを自己流で行うことは、おすすめできません。
肉や魚・乳製品など、動物由来の食品から摂取できる栄養素も、ある程度は必要です。ヴィーガンの食生活を続けると、人によっては栄養不足に陥ったり、 体力が落ちるなどの危険性があり、栄養の知識がないために健康被害にあっている報告も見受けられます。
歌手のビヨンセさんも、炭水化物、脂肪、たんぱく質のバランスを考えたヴィーガン食を、期間限定で摂取することでダイエットに成功したとのこと。ヴィーガンダイエットを行う場合、ビヨンセさんのように栄養バランスをしっかりと考慮し、正しい方法で行わなければ、逆にカラダに悪影響を及ぼしてしまうことになりかねません。
「週に数回、または時々ヴィーガン食を取り入れる」ことは、ヘルシーで健康のためにも良いと思いますが、ダイエットを目的とした無理なヴィーガンを続けることは、避けた方が良いでしょう。
ヴィーガンでは、ビタミンB12、EPA・DHA、鉄分などが不足しがち
ヴィーガンの食生活で欠乏しがちな栄養素の代表として、卵・乳製品、魚介類やレバーなどに含まれるビタミンB12があります。ビタミンB12が不足すると、貧血や食欲不振、気分の落ち込みなどの症状が現れることがあります。
青魚などに含まれ、目や脳などの健康に役立つDHA・EPAや、魚介類やレバーなどに含まれ、不足するとめまいや食欲低下などを引き起こす原因となる鉄分も、ヴィーガンの食生活では摂取が難しい栄養素です。
ビタミンB12や鉄分、EPA・DHAを補う方法として、不足しがちな栄養素をサプリから摂取する、という方法があります。
肉や魚・乳製品に含まれ、免疫力アップや内臓などの健康を保つ動物性たんぱく質も、ヴィーガンの食生活には不足しがちです。
たんぱく質は動物性・植物性ともに、アミノ酸から構成されています。そのため、アミノ酸が含まれる大豆と穀物の両方を摂取し、本来は動物性たんぱく質に含まれるアミノ酸を補うことが必要です。
また、卵・乳製品を摂取しないため、カルシウム不足にもなりがちです。カルシウムは牛乳などの乳製品以外に、白菜やブロッコリーなどの野菜から摂取が可能です。
ヴィーガンの食生活では、カラダに必要な栄養素が不足しがちになること、工夫して摂取しなければ健康被害につながる可能性があるということを、まず知っておく必要があります。
ここなら「ヴィーガンフード」が食べられる!都内のオススメ有名店
「ヴィーガンフードを試してみたいけど、作るのは大変そう…」
「たまには、カラダにいいヘルシーな外食がしたい!」
そんな方におすすめなのが、ヴィーガンメニューのあるレストランやカフェ。
都内でも行きやすい、ヴィーガンフードを扱う人気店をご紹介します。
1.ORGANIC TABLE BY LAPAZ
化学調味料不使用で、オーガニック食材を使ったメニューを取り扱っているのが、外苑前にある「ORGANIC TABLE BY LAPAZ」。
カシューナッツミルクを使用した「レンズ豆のヴィーガンカレー」、豆乳チーズで作られた「ヴィーガンレアチーズケーキ」など、こだわりのヴィーガン料理を楽しむことができます。
人気商品のひとつが、「ヴィーガンバーガー」。ブラウンライス、ミックスグレインライス、米粉パンの3種類のバンズに、ソイフィレカツやTOFUチーズなどの具を、好みで組み合わせることができます。大豆で作られたソイナゲット、ポテトなどを揚げたベジタブルフライなど、サイドメニューも、もちろんヴィーガン対応。
「ジャンクフード」というイメージの強いハンバーガーも、ヴィーガンフードなら安心して食べられますね。
【店舗情報】
ORGANIC TABLE BY LAPAZ
東京都渋谷区神宮前3-38-11 原宿ニューロイヤルビル1F15号
営業時間:AM11:00〜PM19:00(火曜日~日曜日・フード18:00, ドリンク18:30ラストオーダー)
定休日:月曜日
2.Cosme Kitchen Adaptation
JR恵比寿駅すぐの、アトレ恵比寿西館にある「Cosme Kitchen Adaptation」は、「おいしく食べて、心も体も美しくなる」がコンセプトのレストランです。
農産物や甘味料などは自然素材を使用し、天然醸造の調味料を使用するなどのこだわりを持ったメニューを提供しているため、安全・安心な食事ができます。「VEGAN ソフトクリームパフェ ベリーソース」「ソイミートのVEGE タコライス」など、ヴィーガン対応のスイーツやボリュームのあるメニューなどが豊富なのもポイントです。
「CLEAN EATING BUFFET ORGANIC SALAD & DELI」では、20種類の国産野菜に、スーパーフードなどのトッピング、6種類のドレッシングを、ビュッフェ形式で自由に組み合わせることができます。
駅チカで夜23時までオープンしているため、立ち寄りやすいのも魅力です。
【店舗情報】
Cosme Kitchen Adaptation
東京都渋谷区恵比寿南 1-6-1 アトレ恵比寿 西館 2F
営業時間:10:00-23:00 (22:30 ラストオーダー)
定休日:不定休
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